2023冬アニメ感想

2023年冬アニメ観た感想書きます。

 

観たアニメ一覧

今期

  • 影の実力者になりたくて!
  • ブルーロック
  • 冰剣の魔術師が世界を統べる
  • 英雄王、武を極めるため転生す ~そして、世界最強の見習い騎士♀~
  • 痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2
  • 異世界のんびり農家
  • 解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ
  • 転生王女と天才令嬢の魔法革命
  • 老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます
  • 最強陰陽師異世界転生記
  • 便利屋斎藤さん、異世界に行く
  • 虚構推理 Season2
  • 異世界おじさん

今期以外

 

感想サマリ

上にあるほど評価が強い(面白いは上の方がプラス、つまらないは上の方がマイナス)。

面白い

  • 影の実力者になりたくて!
  • ブルーロック
  • 虚構推理 Season2
  • 現実主義勇者の王国再建記

まあまあ面白い

観て良かった

好き

毒か薬になる

毒にも薬にもならない

  • 英雄王、武を極めるため転生す ~そして、世界最強の見習い騎士♀~
  • 痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2
  • 便利屋斎藤さん、異世界に行く

つまらない

 

個別感想

影の実力者になりたくて!

はっちゃけ具合が非常に素晴らしいアニメ。とても面白い。

題材が良ければ演出も良い。勘違いを正さないアニメは好き。芳忠さんの長尺セリフがあるアニメは例外なく良作。シャドウへの変装が元と大して変わってないのにここまで誰も気づかないのは謎だが、作品の雰囲気と合っていて逆に良い。

俺が中学生だったら「アイ・アム...」が口癖になってた。

2期熱望。

文句なしにオススメしたいアニメ。

 

ブルーロック

熱い。作中で言われている通り、世界一熱い場所だった。とても面白い。

提示される試練の中に試合が組み込まれた構造なので、試合の勝ち負けだけじゃない見どころがあって面白い。各人がボールをコントロールしているカットのテンポが良いのに反して、トップビューでの全体の動きが遅すぎる落差が気になった。

2クール目OPの馬狼がかっこよすぎる。

2期も観る。

これまた文句なしにオススメしたいアニメ。

 

冰剣の魔術師が世界を統べる

寒い。寒すぎてサムシングエルス。

1話から将来絶望な作画。滑り散らかしているキャラの個性。一周まわって全てが面白い。

昨今の有象無象の俺強なろうアニメにありがちな、舞台を整えただけで終わるアニメ。尺の不足を何とかできるかが制作陣の手腕の問われるところだと思うが、残念ながら前菜を食べただけでメインディッシュに期待できないことが分かってしまう。案の定、その次にはうっすいうっすいスープを出された。

「あなたに冰剣の魔術師の本質を見せよう」は人生で1度は使うセリフなので、4話まで観ることは国是とされている。

 

英雄王、武を極めるため転生す ~そして、世界最強の見習い騎士♀~

赤ん坊が破壊光線を撃った1話がピーク。その後は単調減少右肩下がり尻すぼみで終わる。逆に言うと1話だけで済むのでコスパが良い。

その世界で常軌を逸した強さを持つ主人公への試練として、同じく尋常ならざる力を持つ敵が用意された結果、敵が世界を掌握していないのが不自然になることが良くあるが、本作にはそれが無い。本作を観た後ではそういう不自然さも必要だったと考えを改めた。つまりそういうこと。

特に戦闘の作画が凝っているということもない。虚無ではないが、何かが有るわけでもない。

他人を褒めるスキルを養いたい人にオススメのアニメ。他人を褒めるには僅かな善に気付くスキルが必要。

 

痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2

期待外れ。求めていたものと違うものが出てきた。

1期ではメイプルが斜め上のプレイで、思いもよらぬ『条件』を満たし、ぶっ壊れ『スキル』を習得していく様が面白かった。ゲーム慣れしていないために序盤の誰もが通る場所で誰もやらないことをやるという、ゲーマーとメイプルのコントラストが良かった。だが、2期はゲームに慣れすぎてしまった。誰も行っていないような場所に探索に行っているので、『条件』と『スキル』のうち『条件』の方に魅力がなくなった。それに、戦力強化の回が多すぎた。PvEメインだったのも、予定調和感が滲み出る混沌でマイナスに感じた。他の層の開放もハイペースで、世界をただ消費していくだけのようにも感じられた。

ゲーム慣れしてないVTuber観てるのが楽しかったのに、ゲームに慣れてきて3回連続レベリングしかしないライブ配信されたらまだ大したファンでもない僕はこのようにお気持ちコメントを投下して別のVを観に行くのであった。

作画は良い。題材が微妙だった感。3期があれば観る。

非ゲーマーにオススメのアニメ。

 

異世界のんびり農家

好き。なろうの軍門に下った。書籍化されているものは全て買って読んだ。

徐々に発展していく話が好き。転スラもそういう面があるから好き。転スラから戦闘を除いたらこうなった。

スローライフを自称するなろうアニメの10割は詐称と言っても過言ではないが、この作品のせいで過言になった。異世界日常系アニメ。のんびりしすぎてほとんどイベントが起きないため、メインどころのキャラクターが揃うまでは平気で1年/話のペースで時が流れる。

EDで花を持っているキャラクターが変わる演出があったが、こういう演出はEDまで毎回楽しみに観られるから良い。カゴに集まる花の本数と花を持っているキャラクターの数が同じという細かい配慮もされていて、予算無さそうなアニメながら視聴者を楽しませる努力をしていると感じられた。ただ、動きが無いキャラクターがいたのは残念。

基本的に村長のモノローグで進行するため、視聴者が村長の勘違いだと認識する機会が少なかったのがマイナス点。同じく、村長以外のキャラクターに焦点があてられることが少なかったため、個性があまり表れなかったのが残念。

そんな中でも、村との交流がある一般人枠のビーゼルとマイケルさんの視点があったのはナイスチョイス。2人の演技も良かった。外部の人間が語る、村民の異常性とそいつらと交流する苦労が魅力の一つ。「のんびり」と言ってはいるが、台風の目は穏やかなだけなのである。

また、夜の生活を徹底して排除したことで、ルーがティアをあんなに強く勧誘した理由がよく分からないし、ルーの妊娠が突然すぎる結果になった。ついでに原作とアルフレートが産まれるタイミングが変わっている。時系列が重要であるため、整合性が取りづらくて2期制作は無さそう。2期は是非観たいのだが。。。

ティアの可愛さが押し出されていると感じた。俺はハクレンが好き。

スローライフ詐欺にあった友人がいたらオススメして欲しいアニメ。

 

解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ

スローライフ詐欺。事件が起こりすぎる。

物語はよくまとまっていて綺麗だった。ただ、1話で異様にバシュバーザに同調していたあの男は何だったのか謎のままだった。

OPのダリエルの瞳で分かるように、作画は問題なし。裂空のCGがやや浮いている。杉田さんのエロ中年は外れ無し。

良い点はあれど尖りが足りないので、「観れば良かったと思うが別に観なくても良い」類のアニメ。

悪徳スローライフ詐欺業者にレスバ仕掛けて生計を立てたい人にオススメのアニメ。

 

転生王女と天才令嬢の魔法革命

最後まで観よ。さすれば救われん。

最終話までの全ての話がこの結末のためにあったと分かる。

良い意味でも悪い意味でも名前詐欺で、心情面に重きが置かれており非常に丁寧で綺麗な話。昨今の「転生」もののイメージで観ると肩透かしを食らうが、途中で切らずに最後まで観てほしい。

解釈一致過ぎてひねりが欲しかった気持ちもあるが、『こういうのでいいんだよこういうので』という思いの方が強い。

EDが中二恋を彷彿とさせる目チカなのが目立った欠点。

心を高圧洗浄機で洗いたい人にオススメのアニメ。

 

老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます

一見すると死ぬほどつまらない。しかし、きちんと分析してみると、ミツハの性格・思考・行動に難がありすぎる上に、所々出てくる兄にいら立ちを覚えるだけで、物語としてはそれなりにつまらない回と普通の回があるだけだと分かる。

サビーネが好き。サビーネのおかげで、灰色だった本作に6bitの彩りがもたらされた。

終盤はGATE感があって好き。

全編通してミツハの試行錯誤が一段落するまでを描かれているように感じられ、結局はこの作品も舞台を整えただけで終わるアニメであった。その上、ラストではいきなり目標の金貨8万枚に近い金額がやり取りされており、主題の達成難度がそんなに高くないのでは?と思ってしまった。

仏教徒の毎週の苦行にうってつけのアニメ。

 

最強陰陽師異世界転生記

「最強」「転生」物がありふれた現在においても、埋もれない良さを持っている。

とにかく痛々しいのが魅力。自身に力があることを自覚しつつ適度に力を隠している様が最高に痛々しい。詩を詠むシーンは目を逸らさずにはいられない。過去に重度の中二病を患ったことがある人はアナフィラキシーショックを起こしかねない一作。

本作も舞台を整えて終わるアニメだが、戦闘などの見せ場がそれなりにあり、構成は好印象。

狡猾に生きようとしたけど素は変えられなかった、という終わり方は、そのまま痛々しさを貫いて欲しかった思いが半分と、これで良かった感が半分。

OP始まってすぐに表示される原作の副題「下僕の妖怪どもに比べてモンスターが弱すぎるんだが」が最高に面白い。ここだけで白米1杯は行ける。ふりかけはかけさせて欲しい。

2期も期待。

毒にも薬にもならない異世界ものに飽きが来た頃に摂取する毒としてオススメのアニメ。

 

便利屋斎藤さん、異世界に行く

短編集かと思いきやいきなり長編になる、構成が独特なアニメ。

忍者との戦いで様々なパーティと共闘するが、共闘中に他のパーティのバックグラウンドを深堀りされるよりはこのように事前に示してもらえた方がテンポが守られて良かった。が、作品の方向性を急に変えられたような印象があった。短編を続けてくれた方が良かった。

異世界に来たからと言って特に何かを授かるわけでもなく、そのままの自分に出来ることで貢献し周りに受け入れられていくお話。そのため、不自然な都合の良さは小さく、「異世界チート」物が嫌いな人でも楽しめそうである。

前の世界での斎藤さんは「この程度の仕事にこの値段は高すぎる」「代わりはいくらでもいる」と言われていたが、異世界では便利屋として非常に頼りにされ充実していた。しかし、異世界では安請け合いしているから頼りにされているだけで根本の問題は解決していないのでは?という思いが残ったのが残念。

都合の良い異世界ものに飽き飽きとしている人にオススメのアニメ。

 

虚構推理 Season2

変わった推理もの。一般的な推理ものは真実から事実を導き出すが、本作は事実から都合の良い真実をでっちあげる。

1期と違い2期は短編が集まった構成になっており、琴子がどのような解決をするのかをより楽しめた。推理物としては2期の構成の方が良い。反面、ストーリーが進んだ感が薄い。

鬼頭明里さんのメスガキは重要文化財

3期を熱望。

癖の強い推理ものが観たい人にオススメのアニメ。

 

異世界おじさん

一風変わった「異世界」もの。異世界帰りのおじさんが異世界での思い出を話すことによって進行していく。

主人公であるおじさんは決してヒーローなどではないところが魅力。時にはマッチポンプもする。

子安さんの演技もおじさんの気持ち悪さが出ていて良かった。

親が買ってくれたのは任天堂ハードだったので、SEGAハードネタは分からなかった。

親に任天堂ハードを買ってもらえなかった人にオススメのアニメ。

 

異世界はスマートフォンとともに。

2期が始まるので、評判が非常に悪い1期をついに観た。正直、そこまで悪くなかった。

放送当時だと悪評が目立ったが、今の環境なら量産型異世界なろうアニメの中に隠れられるので悪くない。

都合の良すぎる能力、「スリップ」で戦闘不能になる頭の悪い敵。バトルものとしては一切盛り上がらない。加えて、ハーレムものとしてはヒロインの掘り下げが浅すぎる。

おそらく、この作品はバトルものでもなくハーレムものでもない。日常系である。日常系であればチート能力はさほど邪魔にならない。しかしながら、1期ではバトルやハーレムを経て日常系の舞台を整えただけで終わるので、何から何まで中途半端で終わっている。序盤の段階が作品の方向性を示すような構成になっていないために視聴者に誤解を与えた。

今2期を観ているが、日常系という認識で間違いないと思っている。

また、主題となっているスマホだが、これが必要だとは全く思えない。全ての無属性魔法を使える能力が万能すぎるので、「スマホがあるから使っているだけで別に無くても困らないのでは」という考えに至ってしまう。異世界転生ものでは、「何が出来るか」だけでなく「何が出来ないか」を示すのが大切である。

構成面ではアイキャッチによる強引な場面転換が多く用いられているのがマイナス点。アイキャッチ自体がストーリー上の意味を持っており、場面転換後の状況説明等も無いため認知的負荷が高い。頑張って理解しようとしたところで大した中身は無い。「1+1=2」を証明するのは難しいが、そういうものだと理解することは難しくないのと同じことである。

初等教育を人並みに出来た人にオススメのアニメ。「1+1はどうして2になるの?」と疑問を持ち、雰囲気で流せない天才にはオススメしない。

 

この素晴らしい世界に祝福を!
この素晴らしい世界に祝福を!
映画 この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説

爆焔が始まるので観た。面白かった。

ギャグテイストの強い異世界ものであることが1話の時点で分かる。メインキャラそれぞれに「何が出来て、何が出来ないか」が定義されている。アイキャッチが多用されているが、話の一区切りを示すだけであり認知的負荷は高くない。いせスマを反面教師にしたような作品。いや、放送はこちらの方が先なので、いせスマが真似ようとしてこけたように思える。

メインキャラの個性がしっかり視聴者に伝えられる構成になっていたし、ストーリーも個性が絡んで展開していくので、主人公以外のキャラクターそれぞれに命が宿っていたのが良かった。それゆえに、作画の面で画面の中心となるキャラ以外の動きが少ないのが惜しい点だった。特に1期3話の最後のような、メインで話しているカズマ、ダクネスの奥でアクアがめぐみんのコップに花鳥風月で水を注いで以降、奥の2人に一切の動きが無く静止しているシーンが気になった。

この世知辛い世界に嫌気がさした人にオススメのアニメ。

 

かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-

とても良かった。思えば、会長の過去の話はこれまであまりしていなかった。

全体通してこれまでのかぐや様の要素が出ていた作品で、前半の頭脳戦をどこかに忘れたラブコメ感からの、後半のまだ頭脳戦をしていた頃の懐かしさ、そこからの終盤の素直な気持ちを伝える展開が素晴らしかった。

ただ、かぐやは高級けん玉だけで会長の弱みレベルを知ったつもりになるのは早いのでは?という気もする。これだけなら藤原書記も遠い目はしなかった。

本作は今はサブスクで観られるが、劇場で観るのはとある理由からはばかられるなと思った。

かぐや様を3期とも観た人にオススメのアニメ。

 

現実主義勇者の王国再建記

好き。何かしら発展させていく話は好き。

2クールやったが、まだまだ謎を残したまま終わった。地理的に仕方ないが、序盤から魔族の話があったのに一向に出てこなかったのが残念。続きが気になるので2期が観たい。

トモエの扱いについて、道路工事などで獣の力を借りられたのはトモエの働きのようではあったが、他のメンバーと比べるとストーリーに関わることが少なく、ぞんざいな扱いをされているように感じてしまったのは残念。

また、各国トップの脳力が全体的に低いように思えてしまったのがマイナス点。全体通して主人公に良いようにやられすぎていて、主人公が優秀というよりも周りが無能なように思えてしまった。

頭脳戦がしたい人にオススメのアニメ。

 

以上。